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中学1年生がぶつかる学習の壁と乗り越え方:つまずきやすいポイント徹底解説!

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2025.06.11

中学に入学し、新しい生活が始まる一方で、学習面で「あれ?なんか難しいぞ…」と感じることはありませんか?小学校とは大きく変わる学習内容や環境に、戸惑いを覚える中学1年生は少なくありません。この記事では、中学1年生が特にぶつかりやすい「学習の壁」について、教科ごとの具体的な内容と、その乗り越え方について解説していきます。

【数学の壁】

① 抽象的な概念と文字式の登場

小学校の算数では、具体的な数字を使って計算を行うのが基本でした。例えば、「りんごが3個、みかんが2個で合わせていくつ?」といった、目に見えるものを対象とした計算が主でした。

しかし、中学の数学では、突如として「x」や「y」といった「文字」が登場し、これが多くの生徒を混乱させます。
文字式は、具体的な数値ではなく、まだ確定していない数や、様々な数値が入りうる数を表すために使われます。例えば、「1個100円のりんごをx個買った時の代金」は「100x円」と表します。最初は「なぜ文字を使うの?」「この文字は何を表しているの?」と疑問に思うかもしれません。

これは、数学が具体的な事象から、より普遍的な法則や関係性を導き出すための道具となる、という段階に進んだ証拠です。文字を使うことで、様々な状況に当てはまる式を立てることができ、問題をより効率的に、そして網羅的に解決する道が開かれます。この抽象的な思考に慣れることが、中学数学の最初の大きな関門となります。

② 負の数や正負の数の計算

小学校では0以上の数、つまり正の数だけを扱ってきましたが、中学に入ると「負の数」という新しい概念が登場します。気温が「-5℃」や、海抜「-10m」といった形で、実生活の中でも目にすることはありますが、これを数学的に扱うことに戸惑いを感じる生徒は多いです。

特に、正の数と負の数が混じった加減乗除の計算は、多くの生徒が苦手とするポイントです。「マイナスとマイナスを足すとどうなるの?」「マイナスを掛けると符号はどうなるの?」といったルールを正確に覚える必要があります。例えば、「−3+5=2」や「2−7=−5」、「−2×(−3)=6」のように、符号の扱いでミスをしてしまうことが頻繁に起こります。負の数の概念や計算ルールは、その後の数学のあらゆる単元で基礎となるため、ここでつまずくと、連鎖的に他の単元も理解できなくなってしまう可能性があります。

正確な計算力を身につけるためには、繰り返し練習し、符号のルールを体に染み込ませることが不可欠です。

③ 方程式のつまずき

文字式と負の数の計算に慣れてきたところで、いよいよ「方程式」が登場します。方程式は、「x+3=5」のように、未知の数を含む等式であり、その未知の数を求めるのが目標です。

方程式を解くための重要な操作として、「移項」や「両辺を同じ数で割る・掛ける」というものがあります。
「移項」は、ある項を等号の反対側に移動させる際に、その項の符号を逆にする操作です。
例えば、「x+3=5」の場合、「+3」を右辺に「移項」して「−3」とするため、「x=5−3」となり、「x=2」と導き出せます。
また、「2x=6」のような式では、両辺を「2」で割ることで「x=3」と求めます。

これらの操作は、一見単純に見えますが、符号のミスや計算の順序を間違えることで誤った答えを導き出してしまいます。特に、負の数が絡んだ方程式や、分配法則が必要な方程式では、さらに複雑さが増し、計算ミスが頻発する傾向があります。

方程式は、文章題を解くための強力なツールであり、今後の数学学習において非常に重要な単元です。この方程式を確実にマスターできるかどうかが、数学が得意になるかどうかの分かれ道となります。

【英語の壁】

小学校で英語に触れる機会があったとしても、中学校での英語学習は、その内容の深さや求められるスキルの面で大きな変化を伴います。多くの生徒が「英語が苦手」と感じ始めるのが中学1年生のこの時期です。

① 文法と語順の変化

日本語と英語は、その構造が大きく異なります。特に、語順は英語学習の最初の大きな壁となるでしょう。日本語は「主語+目的語+動詞」の語順が一般的ですが、英語は「主語+動詞+目的語」というように、動詞が主語のすぐ後に来ることが基本です。この基本的な語順の違いに慣れるまでに時間がかかります。

さらに、英語には文法という厳格なルールが存在します。be動詞と一般動詞の使い分けはその代表例です。「He is a student.(彼は生徒です)」のように状態を表すbe動詞と、「He plays soccer.(彼はサッカーをします)」のように動作を表す一般動詞は、それぞれ異なるルールで活用されます。特に、一般動詞の現在形における「三単現のs」(主語が三人称単数で現在形の場合に動詞にsが付く)は、多くの生徒が忘れやすく、テストで減点される典型的なポイントです。

また、疑問文や否定文を作る際も、日本語のように助詞を付けたり語尾を変化させたりするだけでは済みません。助動詞(do, does, canなど)を使ったり、語順を入れ替えたりするルールを理解し、正確に適用する必要があります。これらの文法ルールを一つ一つ覚え、正しく使えるようになるまでには、十分な練習と、間違えることを恐れない姿勢が求められます。

② 単語量の増加とリスニング

中学に入ると、覚えるべき英単語の量が飛躍的に増加します。小学校での英単語は身近なものが中心でしたが、中学ではより抽象的な単語や、日常生活だけでなく学習内容に関わる専門的な単語も増えてきます。例えば、「different(異なる)」「important(重要な)」「information(情報)」といった単語は、その後の学習で頻繁に登場するため、確実に習得していく必要があります。
単語を覚える際には、スペルだけでなく、発音と意味、そしてその単語が使われる状況(コロケーション)をセットで覚えることが重要です。単語帳を繰り返し見たり、音声を聞きながら発音したり、例文を音読したりといった地道な努力が、着実に語彙力を増やす鍵となります。

そして、もう一つの大きな壁がリスニングです。中学校では、教科書付属のCDや、授業中に先生が話す英語を聞き取り、理解する能力が求められます。ネイティブスピードの英語を聞き取ることに慣れていない生徒にとっては、最初はまるで「何を言っているのか分からない」と感じるかもしれません。小学校での英語学習で「聞く」「話す」に慣れている生徒でも、中学レベルの複雑な文構造や、複数の単語が繋がって発音されるリンキング(音の連結)などに苦戦することがあります。

リスニング力を向上させるためには、耳を英語に慣らすことが何よりも大切です。毎日少しずつでも英語の音声を聞く習慣をつけること、聞いた音を真似して発音してみるシャドーイングやリピーティングといった練習が非常に有効です。リスニングは一夜にして向上するものではありませんが、継続することで必ず成果が出ます。

中学英語の壁は、新しいルールや大量のインプットに戸惑うことから生じますが、これらは英語を学ぶ上で避けて通れない基礎的なステップです。ここで諦めずに、一つ一つの要素を丁寧に理解し、繰り返し練習することが、英語を得意教科にするための第一歩となります。

【学習全体の壁】

中学校に入学すると、個別の教科の難しさだけでなく、学習全般においてこれまでとは異なる「壁」に直面します。小学校の学習スタイルとのギャップ、そして中学生活の環境変化が、時に生徒を戸惑わせることがあります。

① 学習方法の変化と自主性の要求

小学校では、授業中に先生が丁寧に教えてくれ、宿題も出されたものをこなせば十分というケースが多かったかもしれません。しかし、中学校では、先生が「ここまでは教えるけど、ここからは自分で調べてね」「この問題は自分で考えてみて」といったように、自主性が強く求められるようになります。授業時間だけでは全てを理解しきれないため、予習や復習、宿題以外の自主的な学習が不可欠になります。

例えば、新しい単元に入る前に教科書を読んで内容を把握する「予習」、授業で習ったことを自宅で復習し、理解を深める「復習」、そして定期テストに向けて計画的に学習を進める「テスト勉強」など、これら全てを自分で管理し、実行していく必要があります。しかし、多くの生徒は、どのように予習・復習をすれば良いのか、効率的な勉強方法が何なのか、といった具体的な方法が分からず、学習量が不足してしまうことがあります。

また、部活動が本格化する中学生活では、時間管理も大きな課題となります。限られた時間の中で、どうやって勉強時間を確保し、計画的に学習を進めるかというスキルが、ここで試されるのです。自主的な学習計画を立て、それを実行する力が求められるため、この変化に適応できないと、学習内容が積み重なっていくにつれて、どんどん置いていかれているように感じてしまうかもしれません。

② 教科数の増加と内容の深化

小学校に比べて、中学校では学習する教科数が大幅に増えます。主要5教科(国語・数学・理科・社会・英語)だけでなく、技術・家庭、保健体育、美術、音楽といった実技教科も加わり、毎日異なる教科の学習を進めることになります。これまでは少数の教科に集中できていたのが、一度に多くの情報を処理し、それぞれの教科の知識を整理していく必要が出てきます。

さらに、それぞれの教科の内容が専門的かつ深くなります。例えば、理科では「化学式」や「電流」、社会では「歴史の複雑な流れ」や「地理的な特徴」など、小学校では触れなかったような、より抽象的で体系的な知識が求められます。各教科のつながりが見えにくくなったり、特定の教科だけ苦手意識を持ってしまったりすることも少なくありません。

特定の教科でつまずくと、その苦手意識が連鎖的に他の教科に影響を与えたり、学習意欲全体の低下につながることもあります。多くの教科を並行して学習し、それぞれの内容を深く理解していくためには、効率的な情報整理や、各教科の関連性を見つける視点も重要になってきます。

③ 定期テストへの適応

小学校にはなかった定期テストは、中学校に入って初めての大きな「壁」の一つです。定期テストは、数ヶ月に一度、それまでの学習内容をまとめて評価するもので、その結果は通知表に大きく影響します。

定期テストのテスト範囲の広さは、多くの生徒にとって驚きとなるでしょう。これまでの授業で習った全ての範囲がテストの対象となるため、計画的に復習を進めていないと、テスト直前になって膨大な量の学習に追われることになります。また、出題形式も小学校の小テストとは異なり、記述問題や応用問題が増え、単なる暗記だけでなく、知識を理解し、活用する力が求められます。

そして、「点数」という具体的な結果が、生徒に直接的なプレッシャーを与えます。点数が思うように取れないと、自信を失い、学習へのモチベーションが低下してしまうこともあります。しかし、定期テストは、自分の理解度を確認し、弱点を見つけるための重要な機会でもあります。テスト結果に一喜一憂するだけでなく、どこで間違えたのか、なぜ間違えたのかを分析し、次の学習に活かす姿勢が求められます。

【乗り越え方】

中学1年生でぶつかる学習の壁は、決してあなた一人だけが経験するものではありません。多くの先輩たちが乗り越えてきた道です。大切なのは、つまずいたときにどう対処するか、そしてどのように学習習慣を身につけていくかです。ここでは、その具体的な乗り越え方をご紹介します。

① 基礎を徹底的に固める

どんなに難しい問題も、その土台には必ず基礎的な知識と理解があります。特に、数学で言えば正負の数の計算や文字式のルール、英語で言えばbe動詞と一般動詞の区別や基本的な単語の知識がこれにあたります。これらが曖昧なまま先に進んでしまうと、その後の学習で必ず行き詰まってしまいます。

「分からない」と感じたら、迷わず前の単元に戻って復習する勇気を持ちましょう。教科書や参考書の例題を解き直したり、基本的な問題集を繰り返し解いたりすることで、抜け落ちている基礎を埋めていきます。地味な作業に感じるかもしれませんが、この基礎固めこそが、その後の学習をスムーズに進めるための最も確実な方法です。
焦らず、一歩一歩確実に理解を深めていきましょう。

② 分からないことを放置しない

「これくらいならいいか」「後で聞けばいいや」と、小さな疑問や不明な点を放置してしまうのは、学習の壁を高くしてしまう最大の原因の一つです。学校の授業では、分からない部分があっても、どんどん先に進んでいきます。放置された疑問は、雪だるま式に膨らみ、やがて手のつけられない「苦手意識」へと変わってしまうことがあります。
少しでも「あれ?」と感じたら、すぐに行動を起こすことが大切です。
行動の例は以下の通りです。

・先生に質問する: 授業中や休み時間、放課後など、積極的に質問に行きましょう。先生はあなたの疑問に答える専門家です。
・友達に聞く: 友達同士で教え合うことで、お互いの理解を深めることができます。
・参考書や問題集で調べる: 分からない用語や解き方を、自分で調べてみましょう。調べる過程で、関連する知識も一緒に身につくことがあります。
・家庭で相談する: 保護者や兄弟に相談するのも良いでしょう。一緒に解決策を考えてくれるかもしれません。
・塾に通う:塾の先生はわかりやすく教えるプロですので、塾に通うことで不明点を解決することができます。塾を選ぶ際は「質問しやすい塾か」ということをしっかり調べてから入塾しましょう。

分からないことを「恥ずかしい」と思う必要は全くありません。むしろ、疑問を解決しようとする姿勢こそが、学力を伸ばす上で非常に重要です。

③ 自分に合った学習方法を見つける

学習方法に「これが唯一の正解」というものはありません。人にはそれぞれ、集中できる時間帯や場所、得意な勉強方法があります。

・朝型か夜型か: 朝早く起きて勉強する方が集中できる人もいれば、夜遅くまでの方がはかどる人もいます。
・音読派か黙読派か: 声に出して読むことで内容が頭に入る人もいれば、静かに黙読する方が集中できる人もいます。
・問題集をひたすら解く: 繰り返し問題を解くことで知識を定着させる。
・単語カードを作る: 暗記科目に効果的。
・ノートをまとめる: 情報を整理し、視覚的に理解を深める。
・学習アプリやオンライン教材を活用する: デジタルツールも上手に活用しましょう。

様々な方法を試しながら、**「これなら続けられそう」「これで理解が深まった!」**と感じる自分に合った学習スタイルを見つけていきましょう。計画的に学習を進めることも重要です。例えば、「今日は数学を30分、英語の単語を15分」というように、具体的な学習計画を立て、それを実行する習慣をつけることで、自主的な学習能力も向上します。

④ 目標を具体的に設定する

漠然と「勉強頑張る」だけでは、モチベーションを維持するのは難しいものです。具体的で達成可能な目標を設定することで、学習への意欲を高めることができます。
「次の数学のテストで80点以上取る!」
「英語の単語を週に30個覚える!」
「毎日10分だけ教科書を音読する!」
「今週中に数学のこの単元を完璧にする!」
このように、数字や行動で示せる目標を設定することで、何をすべきか明確になり、達成したときの達成感も大きくなります。小さな成功体験を積み重ねることが、自信につながり、「もっと頑張ろう」という前向きな気持ちを引き出してくれます。目標を紙に書いて目に付くところに貼っておくのも良いでしょう。

⑤ 休憩とリフレッシュも大切に

「勉強はたくさんすればするほど良い」と思われがちですが、人間が集中できる時間には限界があります。無理に長時間勉強し続けても、疲労が蓄積し、かえって効率が落ちてしまうことがあります。

適度な休憩を挟むことは、集中力を維持し、学習効率を高めるために非常に重要です。例えば、50分勉強したら10分休憩するなど、時間を決めてメリハリをつけましょう。休憩時間には、軽く体を動かしたり、好きな音楽を聴いたり、少し目を閉じたりするなど、心身のリフレッシュを心がけてください。

また、週末や休日には、趣味の時間や部活動に思い切り打ち込むなど、ストレスを解消する時間を意識的に作ることも大切です。心にゆとりがあることで、学習にも前向きに取り組めるようになります。

【まとめ】

中学1年生で感じる学習の壁は、誰もが経験するものです。大切なのは、つまずいた時に諦めずに、一歩ずつ前に進むことです。この記事で紹介した乗り越え方を参考に、自分なりの学習スタイルを確立し、中学校での学習を充実させていきましょう。当塾ハイフォレストは、オンライン個別指導の塾です。
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我那覇 脩基

この記事を書いた人

我那覇 脩基 Syuuki Ganaha

大学1年時から学習塾にて個別指導と集団指導を担当。大学卒業後は中高一貫校にて教壇に立ったのちに「オンライン塾ハイフォレスト」を開校。

保有資格:中学校教諭一種免許状(社会)所持
関連する実績:全統マーク模試全国1位(国語)
経験年数と受賞歴:教育現場経験10年

根本的に理解することを目標に、会話を通して一緒に考えるスタイルで生徒さんから厚い信頼と好評をいただいております。学業について日々哲学的思考を行っております。

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